目次
この記事のポイント
- 阪神・淡路大震災の死亡原因1位は圧死・窒息死
- 最近の地震のケガ原因1位も家具・家電の転倒・落下・移動
- 家具・家電の転倒・落下・移動の対策方法をご紹介
地震対策で2番目に大切なこと 家具・家電の転倒・落下防止
こんにちは!
今回は地震対策で2番目に大切なことをご紹介します。
ちなみに1番目に大切なことは「家が倒壊して生き埋めにならないこと」です。
この記事で対策方法を紹介しているので、ぜひ読んでみてください。
さて!
では地震対策で2番目に大切なことってご存知ですか?
それは【家具・家電の転倒・落下から身を守ること】です。
引用元 阪神・淡路大震災「1.17の記憶」
http://kobe117shinsai.jp/
地震の死因1位は圧死・窒息死 家の倒壊だけでなく家具の転倒で下敷きに
阪神・淡路大震災のデータ
以前の記事で、阪神・淡路大震災の死因1位は「圧死・窒息死」と紹介しました。
これは家の倒壊だけでなく、家具が倒れてきて下敷きになったことも含まれています。
我が家の実体験
私は11歳の時に、阪神・淡路大震災に遭いました。
震度6強の揺れに襲われましたが、さいわい家は倒壊しませんでした。
家族・親族や、身近な人もケガはなく無事でした。
でも、とても恐ろしい体験をしました。
父と弟が、家具の下敷きになったんです。
父はベッドで寝ていたところに、衣装タンスが倒れてきて下敷きになりました。
当時7歳だった弟は別室で布団で寝ていて、同じく大人の身長はある高さの衣装タンスの下敷きになりました。
弟の「重いよ…」という泣き声。
父は火事場の馬鹿力で自力で脱出し、すぐに弟のところへすっ飛んで行って、弟を助け出しました。
その途中で、手前に寝ていた妹の顔を踏んでいったのは今では笑い話になっています。
父も弟もケガはありませんでした。(父に顔を踏まれた妹も)
真冬の1月だったので、分厚い羽毛布団がクッション代わりになってくれたんだと思います。
でも、もし家具が重くて脱出できなかったら…窒息死していたかもしれません。
私は二段ベッドの上で寝ていたので、なにかの下敷きにはなりませんでした。
でも誰も寝ていない下段には、10kg以上はあるワープロがそばの机から飛びこんできていました。
この下段は、もともと弟が寝るために用意したものでした。
もし私や弟がそこで寝ていたら…
とゾッとしました。
家具・家電の転倒・落下・移動はケガの原因1位でもある
阪神・淡路大震災では、室内でのケガの原因1位が「家具等の転倒・落下」でした。
引用元 総務省消防庁 地震による家具の転倒を防ぐには
https://www.fdma.go.jp/publication/database/kagu/post2.html
2000年以降の地震でも、多くの方がケガをしています。
引用元 保土ケ谷区民会議 家具転倒防止対策について
https://www.city.yokohama.lg.jp/hodogaya/kusei/kocho/kaigi/kagutentoboushi.html
倒れやすい家具・家電は、食器棚・本棚・テレビ・タンス
倒れやすい家具・家電は、重心が高いものが多いです。
阪神・淡路大震災で揺れが激しかった地域では、本棚・食器棚・たんすの50%以上が倒れたり移動しました。
引用元 総務省消防庁 地震による家具の転倒を防ぐには
https://www.fdma.go.jp/publication/database/kagu/post2.html
東日本大震災で震度5弱・5強だった東京でも、家具・家電が転倒・落下・移動しています。
多かったのは、食器棚・本棚・テレビ・タンスでした。
最近のテレビは大きくなっているので、昔より倒れやすくなっています。
引用元 東京消防庁 家具類の転倒・落下に係るアンケート調査結果について
http://www.tfd.metro.tokyo.jp/lfe/topics/201109/questionnaire/2309_A2.pdf
家具・家電の転倒・落下 対策方法
家具・家電が転倒や落下したらどれだけ危険かおわかりいただけたと思います。
それでは対策方法をご紹介します。
対策① そもそも家具を減らす
そもそも危険な家具自体を減らせないか考えてみましょう。
家具を減らす方法は次の2つです。
- 断捨離する(もの自体を減らす)
- 据え付けの収納家具(納戸・クローゼット等)に収納する
もの自体を断捨離して減らせば、収納する家具自体を減らせますね。
それにものが減れば、床に散乱してケガをする危険も減らせます。
家に据え付けられた納戸・クローゼットなどは倒れません。
できるだけそこに収納しましょう。
対策② 倒れても危険が少ない位置や向きに置く
人がいたり避難経路に倒れると、ケガや避難の妨げになります。
次のような場所には、できるだけ家具を置かないようにしましょう。
- ベッド・布団のそば
- テーブルのそば
- ドアのそば
- 廊下
寝ている人や座っている人が下敷きになったり、ドアが開かなくなって部屋に閉じ込められないようにしてください。
どうしてもそばに置く場合は、向きに気をつけましょう。
対策③ 倒れにくい家具に代える
家具を倒れにくいものに代えるのも、根本的な対策になります。
お金に余裕があれば、いっそのこと買い替えちゃうのもおススメです。
倒れにくい家具は次のとおりです。
- 背が低い
- 重心(重い部分)が下にある
ただし倒れにくい家具でも、しっかり転倒防止の対策グッズを併用しましょう。
対策④ 家具・家電の転倒・落下・移動防止グッズを使う
いま使っている家具に後付けできるグッズがいろいろあります。
次の図は、グッズの種類と効果を比較したものです。
引用元 家具類の転倒・落下・移動防止対策ハンドブック
http://www.tfd.metro.tokyo.jp/hp-bousaika/kaguten/handbook/
単独だと効果が小さいものでも、組み合わせると効果が高まります。
それでは具体的にグッズを紹介しますね。
家具・家電の転倒・落下防止グッズ
転倒防止グッズ① L字金具
L字金具は家具と壁をネジで固定するので、一番効果が高い方法です。
注意点・デメリットは、家具や壁に穴を開けることや、壁裏に柱がある必要があることです。
引用元 家具類の転倒・落下・移動防止対策ハンドブック
http://www.tfd.metro.tokyo.jp/hp-bousaika/kaguten/handbook/
ハードルは高いですが、特に危険な家具はL字金具で固定したいですね
- メリット
- 効果が一番高い
- 中~大型の家具に向いている
- デメリット(注意点)
- 壁・家具にネジ穴を開ける必要がある
- 賃貸には不向き
- 設置が難しい・手間がかかる(ネジで固定)
- 壁に強度が必要である(壁裏に柱がある位置で固定する)
- 壁裏に電気配線がないか注意(感電の恐れあり)
転倒防止グッズ② プレート式・ベルト式・チェーン式
L字金具の次に効果が高いのが、プレート式・ベルト式・チェーン式です。
L字金具は家具・家電を壁に密着させて固定面が90°なら使えます。
このL字金具が使えない場面では、プレート式・ベルト式・チェーン式の出番です。
壁に密着できない冷蔵庫・電子レンジ・テレビなどに向いています。
- メリット
- 効果が高い方である
- 中~大型の家具に向いている
- 家具・家電を壁に密着させなくていい
- 冷蔵庫・電子レンジ・テレビに使える
- デメリット(注意点)
- 壁・家具にネジ穴を開ける必要がある
- 賃貸には不向き
- 設置に少し手間がかかる(ネジで固定)
- 壁に強度が必要である(壁裏に柱がある位置で固定する)
- 壁裏に電気配線がないか注意(感電の恐れあり)
転倒防止グッズ③ ポール式
引用元 平安伸銅工業 家具転倒防止突っ張り棒
https://www.amazon.co.jp/%E5%B9%B3%E5%AE%89%E4%BC%B8%E9%8A%85%E5%B7%A5%E6%A5%AD-%E5%AE%B6%E5%85%B7%E8%BB%A2%E5%80%92%E9%98%B2%E6%AD%A2%E7%AA%81%E3%81%A3%E5%BC%B5%E3%82%8A%E6%A3%92-%E3%83%9B%E3%83%AF%E3%82%A4%E3%83%88/dp/B00THZQBNE/ref=zg_bs_405855011_1/357-3188068-5886806?_encoding=UTF8&refRID=ND4X77E48V7WAQ7B7CRE
引用元 ふんばりくんシリーズ Zタイプ
https://www.amazon.co.jp/%E6%96%B0%E5%B7%A5%E7%B2%BE%E6%A9%9F-snc-fb-z-%E3%81%B5%E3%82%93%E3%81%B0%E3%82%8A%E3%81%8F%E3%82%93%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%BA-Z%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%97/dp/B003972UX6/ref=pd_sim_201_1/357-3188068-5886806?_encoding=UTF8&pd_rd_i=B003972UX6&pd_rd_r=1ecb49fb-0839-4ccc-8f2d-6b3011c46d11&pd_rd_w=THX4r&pd_rd_wg=hvwnk&pf_rd_p=db92e733-2248-4313-a3e1-d349f5cafca0&pf_rd_r=REC1HVYK38G4494V3ZST&psc=1&refRID=REC1HVYK38G4494V3ZST
ポール式・ストッパー式は、突っ張り棒の仕組みで家具を床に押し付けて倒れにくくする方法です。
ネジで固定する必要がなく、とてもカンタンに取り付けることができる優れものですね。
でもいくつかデメリットがあります。
効果は低い方なので、他の対策グッズ(この後ご紹介)と併用することをおススメします。
それに天井・家具との取り付け面に強度が必要なこと、低い家具(天井まで距離がある)には向きません。
またかなり目立ちます。
- メリット
- 中~大型の家具に向いている
- 賃貸でも使える
- 取り付けがカンタン
- デメリット(注意点)
- 効果が低い方である(他の対策グッズと併用する必要がある)
- 低い家具(天井まで距離がある)に向かない
- 取り付け面の天井・家具上面に強度が必要である
- デザイン性が低い
転倒防止グッズ④ ストッパー式・プレート式
引用元 ニトムズ 家具転倒防止安定板 ふんばる君
https://www.amazon.co.jp/%E3%83%8B%E3%83%88%E3%83%A0%E3%82%BA-%E5%AE%B6%E5%85%B7%E8%BB%A2%E5%80%92%E9%98%B2%E6%AD%A2%E5%AE%89%E5%AE%9A%E6%9D%BF-%E3%81%B5%E3%82%93%E3%81%B0%E3%82%8B%E5%90%9B-90-M5880/dp/B003B2PEXW?th=1
ここからは床側に取り付けるグッズのご紹介です。
ストッパー式・プレート式は、家具の下に敷いて倒れにくくする転倒防止グッズです。
先ほどご紹介したポール式と併用すると、さらに効果が高まります。
- メリット
- 背が低い家具・家電に使える
- 賃貸でも使える
- 取り付けがカンタン
- デメリット(注意点)
- 効果が低い(他方法と併用が望ましい)
- 少し家具を傾ける必要がある
- 床がデコボコしていたりクッション性があると効果が減ります。(畳・カーペットなど)
転倒防止グッズ⑤ マット式・テープ式
引用元 耐震ジェル 耐震マット
https://www.amazon.co.jp/%E8%80%90%E9%9C%87%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%AB-%E8%80%90%E9%9C%87%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%88%E5%9C%B0%E9%9C%87-%E9%98%B2%E7%81%BD%E3%82%B0%E3%83%83%E3%82%BA-%E9%80%8F%E6%98%8E%E4%B8%A1%E9%9D%A2%E7%B2%98%E7%9D%80-%E8%80%90%E9%9C%87%E5%BA%A67%E5%9C%B0%E9%9C%87%E5%AF%BE%E7%AD%96/dp/B07R7H3GR9/ref=sr_1_1_sspa?adgrpid=60702311711&gclid=Cj0KCQjwoKzsBRC5ARIsAITcwXGTB9E6pX-T4XOYfGJ_FR_VS0cSUNzPqoRu4vjAdWlKdCNbfeupYdwaAlQ9EALw_wcB&hvadid=338543588524&hvdev=c&hvlocphy=1009311&hvnetw=g&hvpos=1t1&hvqmt=b&hvrand=1727208461091691294&hvtargid=aud-758806828496%3Akwd-433989569882&hydadcr=15598_11185700&jp-ad-ap=0&keywords=amazon+%E8%80%90%E9%9C%87+%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%AB&qid=1569428385&sr=8-1-spons&psc=1&spLa=ZW5jcnlwdGVkUXVhbGlmaWVyPUExRVQ4Wk84Qk5BU083JmVuY3J5cHRlZElkPUEwOTA4NTY5MTZWU0ZWVEJCSkxDJmVuY3J5cHRlZEFkSWQ9QVY4VjdGRFlKSjJIOCZ3aWRnZXROYW1lPXNwX2F0ZiZhY3Rpb249Y2xpY2tSZWRpcmVjdCZkb05vdExvZ0NsaWNrPXRydWU=
マット式・テープ式は、粘着ジェルやテープで床と固定するタイプですね。
テーブルや台の上に置く家電に向いています。
たとえば電子レンジ・オーブントースター・電気ポット・炊飯器・テレビ・パソコン・その他小物(花瓶など)です。
取り付けはとてもカンタンです。
注意点は、効果が低いので大きな家具・家電には使えないことや、接着面がフラットで固定しやすい必要があります。
- メリット
- 背が低い家具・家電に使える
- 賃貸でも使える
- 取り付けがカンタン
- デメリット(注意点)
- 効果が低い(他方法と併用が望ましい)
- 床がデコボコしていたりすると効果が出ません。
まとめ おススメの転倒防止グッズ
ここまでの内容をまとめます。
- 家具・家電の転倒・落下・移動はとても危険!
- 対策方法は次のとおり
- 対策①そもそも家具を減らす
- 対策②倒れても危険が少ない位置や向きに置く
- 対策③倒れにくい家具に代える
- 対策④家具・家電の転倒・落下・移動防止グッズを使う
- 対策グッズの種類
- グッズ① L字金具
- グッズ② プレート式・ベルト式・チェーン式
- グッズ③ ポール式
- グッズ④ ストッパー式・プレート式
- グッズ⑤ マット式・テープ式
家具・家電ごとにオススメのグッズを表にまとめましたのでぜひ参考にしてください!
お読みいただきありがとうございました。
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